歯が抜けたら絶対にインプラント!インプラント手術の相場と内容



進化するインプラント

 

 

インプラント治療は新しいもののように思えますが、実はその歴史は結構古いのです。1965年、スクリュー型のチタン製インプラント体で人間への臨床応用が開始されています。その後大きなターニングポイントとなったのは1982年で、トロント会議での予後15年の症例報告です。これでセンセーショナルを起こし、以後、北米を中心に普及が進んだのです。

 

インプラントの形態は、ブレードタイプ(板状のもの)とルートフォーム(歯根様のタイプ)に分けられます。初期型のルートフォームは滑らかなシリンダータイプと呼ばれる表面だったのですが、ネジ状形態の方が初期固定で有利なので、現在ではネジ山がつく形態に変っています。

 

また、最近ではブラストや強酸により処理することで、表面もがラフサーフェス(微小粗雑構造)の良いものになっています。更に、表面をフッ素コーティングして骨伝導と石灰化を惹起し、治癒期間の短縮がなされています。

 

ただし、日本ではフッ素コーティングタイプのインプラントはまだ認可されていません。もちろん、そのうち出てくるでしょう。このようにインプラントは改良が日々進んでいます。

 

治療成績について気になると思いますが、現在のデンタルインプラントの10年生存率は約90%以上です。

 

インプラント治療施設に来る患者のボリュームゾーンは、歯周病などの影響が出てくる40代~50代です。更なる高齢者については全身疾患などの影響もありますが、高齢化社会の情勢でもあり、患者数そのものは増加傾向となっているようです。高齢者の場合は、全身合併症、手術時合併症には留意しなければならないでしょう。